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親の借金は親族が支払うのかについ

保証人になっていなくても支払わなければならないのですか?

借金を借主以外の者が肩代わりすることは認められていますし、自分の自由な意思に基づいて支払う限りは、そのこと自体は何ら問題ありません。

また、貸主が、あくまでも紳士的に借金の肩代わりを求めて交渉すること自体は、違法ではありません。

ただし、保証人でないのであれば、たとえ家族や親族でも法律上の返済義務はありません※。

しかしながら、保証人ではないのに、家族や親族が借金を肩代わりするケースというのはよくある話です。

肩代わりを拒絶したのにもかかわらず、しつこく親族に返済を請求し続けることには問題があります。

具体的には、悪質業者は、明らかな暴力沙汰や恐喝的な請求はしないまでも、「法律的な責任はなくても道義的な責任はあるだろう」とか「家族なら支払うのが当然だろう」などと迫ったり、「返済しなければ、息子を詐欺罪で告訴するぞ」などと、脅し同然の言葉で支払いを迫ったりすることです。

いわゆるヤミ金業者のように、暴力を振るったり、連日長時間居座って恐喝そのものの取立てを行うのであれば、110番すればよいのですが、登録業者が単に毎日押しかけるというだけですと、駆けつけた警官もその場で相手に注意するくらいとなってしまうと思われます。

また、請求された家族や親族も、「世間体が悪い」などという理由から、返済の義務がないことを知っていても、返済の肩代わりをしてしまう人も多いようです。

しかし、それが業者の狙いなのですから注意しなくてはいけません。

※通常の生活費など、日常家事債務にかかわる借金については、夫婦間では保証人でなくても、互いに支払う義務があります。

法律上はどうなっているのですか?

貸金業法では、保証人以外の第三者に借金の肩代わりを要求すること自体を禁止しています。

よって、たとえ身の危険を感じるほど暴力的でなくても、しつこく肩代わりを求められたら、法律違反であるとして、業者が登録した各地方財務局や都道府県貸金業担当課に告発するとともに、最寄りの警察署に被害届を出すようにしてください。


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