身に覚えのない借金であれば、たとえ請求書がきたとしても、そのまま放っておいて構いません。

これは、架空請求詐欺の疑いがあるからです。

架空請求詐欺ですと、犯人は、多重債務者リストや合法・非合法を問わずに入手した各種名簿、企業などの顧客リストを使って、無作為に何の根拠もない請求書（督促状）を送りつけてきます。

ちなみに、相手の連絡先が携帯電話しか記載されていない場合には、まず架空請求詐欺だと思って間違いないと思われます。

ただし、詐欺師が本当に裁判所に支払い督促の申立てをしたり、貸金返還訴訟を起こす手口もありますので、注意も必要です。

その場合には、まったく身に覚えのない返済請求といっても、放っておくと詐欺師が請求した通りの額を支払うよう裁判所から命令がきてしまうからです。

なお、手口によっては、犯人が裁判所の袋や文書を偽造していることもありますから、そこに記載された連絡先を信じ込まずに、必ず自分で本当の裁判所の電話番号などを調べて連絡を取ったり、弁護士会などの相談窓口に相談するようにしてください。