押し貸しされたらどうしたらよいですか?
そもそも押し貸しというのは、ヤミ金業者から借金したわけではありませんので、金銭消費貸借契約は成立していません。
よって、業者に利息を支払う必要はありません。
とはいえ、だからといって、押し貸しされたお金を使ってしまってもよいということではありませんので注意してください。
なぜ、押し貸しされたお金を使ってはいけないのですか?
知らない間にお金が振り込まれていた場合、それによって預金が増えたという事実があります。
これは、法律上の原因がないのにもかかわらず、他人の財産で利益を得たことになります。
一方、振り込んだ業者はそれによって同額の損失を被ったことになります。
このようにして得た利益のことを、不当利得というのですが、法律上は、利得者は損失者にその利益を返還しなければならないことになっています。
よって、押し貸しだと気が付いた場合には、そのお金には手を付けずに、業者にすぐに返還できるよう口座にそのまま残しておくようにしてください。
不当利得とは?
民法703条では、不当利得について、次のように規定しています。
⇒ 「法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者(受益者)は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う」 |