特定調停制度について
今回のテーマは、特定調停制度についてです。
特定調停法というのは、正式には「特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律」といい、この法律は平成11年12月に成立し、平成12年2月から施行されています。
では、具体的にみていきましょう。
この特定調停法というのは民事調整法の一種で、複数の消費者金融からの多重債務者、クレジットカードの使いすぎ、商工ローンの返済に困っている中小企業などの特定債務者の過大な債務を処理するために新設されたものです。
通常の民事調停では、これらの人が利用するには以下のような問題があったため、これに配慮して制定されました。
■債務者が東京都と大阪というように、複数の裁判所の管轄区域にまたがっていると、同一の裁判所で調停を行うことが難しい。
■債務者の給与が差し押さえられた場合には、調停成立が難しくなる。
■債務者側から支払履歴や領収書の提供を拒まれると、手続が長期化する...など
ちなみに、この特定調停の費用についてですが、手数料と切手代等がかかります。
申立手数料については「調停を求める事項の価額」が基準になるのですが、 約1件(債権者1社)あたりの費用は1,000円程度になると思われます。
また、債権の一部のカットを求める場合には、そのカットを求める金額が基準になります。 |